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見つけた。お目当ての後頭部は歩くときの癖なのか、小さく左右に揺れている。以前から気になっていたことがあって、思いついたときに行動しないといつまでもずるずると機会を逃しそうなので思い切って、訊ねようと彼女を探していたのだった。

「ノクス姉ッ」

呼びかけないとヒョコヒョコどこまでも歩いていってしまいそうな人。髪の毛を綺麗に躍らせ振り向いた瞳は奥深い真夏の青空の色をしている。尋ねたいことはそう、


「なあに?りこちゃん」

李杏より2歳も年上の筈だが身長は李杏の方が大きく上回っている為、必然と見上げてくる青い瞳は、太陽の光を浴びてきらきら輝いている。何時か、何処かで見たことがあるその瞳を見ると、毎度毎度胸の奥がちりっと痛くなるけれど、李杏はその瞳が左程嫌いではなかった。寧ろ、懐かしいあの夏のにおいが漂ってきそうで好きだった。気になっていること、それはその瞳にも関する。

「ノクス姉・・・気になってたこと、言ってもいい?」
「うん、なあに?」
「ノクスって言う人、知り合い?」
「え?」

ノクスは目を丸くした。あたし?と訊ねてくる。違う、と李杏は答えた。昔、よく似た瞳を持つ、ノクスという名前の人と出会ったことを話した。思ったとおりノクスは驚いた顔をした。

「その人も、ノクスっていうお名まえなんだね」
「うん、そうなんだけど・・・心当たりない?」
「うーん・・・おしり合いではないとおもうんだけど・・・」
「そう・・・ならいいや」

安心した反面、すごく残念だったような気もした。過去は忘れようと思った。ノクスが死んで、荒んでいた李杏の目の前に現れたのが、この瞳をもつ少女だった。失礼だが生まれ変わりだと思ってしまった。
前のノクスは太陽という印象のぱさぱさした金髪で、憧れだった。対照的にこのノクスは夜中を連想させる黒髪で、包み込んでくれるような安心感があった。その心地よさに身を委ね、李杏は何度も姿を重ね合わせた。違うと思っても眩しい程の瞳が李杏の心を何度も揺さぶった。

「りこちゃん?大・・・じょうぶ?」
「ん、平気」
「ねえりこちゃん。りこちゃんはきっと、その人のことがとってもとっても、大せつだったんだね」
「え・・・」
「とってもとっても大せつ、だからきになっちゃうんだね」
「・・・」
「あたしも、りこちゃんのそんな人になれるといいなあ」
「え、や・・・」

突然のことでどう切り返すこともできなった。そのままノクスはニコっと笑って行ってしまった。さらりと黒髪が揺れる。それは李杏に小さな傷と大きな安心を残していった。
李杏は初代とノクスを重ねて戸惑いながらノクスに惹かれてるといいなあと思います。
無意識のうちに李→ノになってるんだよ!!
将来ノクスに彼氏が出来ると一人で悶々としてればいい。
俺は昔から一緒にいたのにって!!!(興奮しすぎ
そして切なくそんな人にっていうノクスの言葉を思い出していればいい。
李杏はきっとかっこよくなります。笑

一応前夜祭です。←

そろそろ分類がわからなくなってきた…
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